話し方ワンポイント ⑨

ジェスチャー・動作

☆ジェスチャーで、話し方がレベルアップ

ジェスチャーがうまく使えると、会話やスピーチ、プレゼンがよりレベルアップします。

ジェスチャーを使うと

○視覚的にも伝えることができる。
○熱意のある話し方ができる。
○緊張がほぐれる。

ジェスチャーは2種類ある

①視覚的に伝えるジェスチャー
 「重要な点が3つ」と言って、指を3本立てる。
 「マラソン大会で走る」と言って、走る格好をする。
 「広い範囲から」と言いながら、両手を左右に広げる。
②小さな縦の動きをするジェスチャー
 声に強弱、緩急、高低をつける。
 間では、手が止まる。

2種類のジェスチャーを組み合わせることもあります。
ジェスチャーに決まった形はありません。
テレビを見て、いろいろなジェスチャーを参考にしてください。

日常会話でジェスチャーを入れて、練習しましょう。
そのうち、自然にできるようになります。

☆基本は、言葉とジェスチャーを同時に

(例 指を3本立てて「重要な点が3つあります」と言う場面)

指を3本立てて話す女性
(〇)言葉とジェスチャーが同時
「言葉とジェスチャーが同時」が基本です。
「重要な点が」の後、3本の指を示すと同時に「3つあります」と言うのは、インパクトがあります。
(〇)ジェスチャーが先で、言葉が後
「重要な点が」の後、3本の指を示して少し「間」をとってから、「3つあります」と言います。
ジェスチャーが先で、言葉が後は、非常に強いメッセージになります。
(✕)言葉が先で、ジェスチャーが後
「重要な点が3つあります」と言ってから、その後3本の指を示すのは、やってはいけません。
ジェスチャーを忘れて後から出すと、こうなります。

3本の指を示したら、約3秒止める

「重要な点が3つあります」とジェスチャーを出したら、そのまま約3秒止めます。
すぐに手を下げると、自信がなさそうに見えます。
このジェスチャーは、約3秒止めるのが基本です。

☆人前では、左右のジェスチャーは逆に

左右のジェスチャーは、話し手と聞き手では 逆になります。

「右手を上げて」のジェスチャー

「右手を上げてください」と言うときは、話し手は 左手を上げます。

「右肩上がり」のジェスチャー

「業績は、右肩上がりです」と言うときは、話し手からすると、右下から左上に ジェスチャーで線を描きます。
左手を使って、上げながら 左のほうへ動かします。

☆熱意を伝えるには、ジェスチャーを使う

ジェスチャーの効果には、「熱意が伝わる」もあります。
じっとしたままでは、熱意が伝わりません。

スティーブ・ジョブズのプレゼンから「熱意」を感じるのは、1つは大きなジェスチャーです。

☆ジェスチャーを使うと、脳の動きが・・

実験科学者は、よく次のように言います。
「実際に手を動かして実験をすると、アイディアが生まれてくる。
実験の現場を離れると、アイディアが浮かばなくなる」

脳の発達は、「手を動かす」や「話す」と密接に関係しているそうです。
手や口を動かしながら何かをするほうが、いい考えが浮かんだり、覚えやすくなったりする。
英語を覚えるのも、書いたりしゃべったりしたほうがよく覚えられる。
手や口を動かすと、脳も動くのです。

話すときも、ジェスチャーを使うほうが、脳の動きがよくなります。

社長がジェスチャーを使ってスピーチをしている

☆プレゼンで、自分の身体を大きく見せる

プレゼンをするとき、自分の身体を大きく見せたほうが、堂々としたイメージになります。

身体を大きく見せるには

○ジェスチャーで、両手を広げると、大きく見える。
 片手を上げるだけでも、大きく見える。

○指し棒やレーザーポインタを持つと、より大きく見える。

自分の身体を大きく見せると、自信があるように見え、聴衆に信頼されます。

女性が指示棒を持って、プレゼンしている

☆緊張していても、堂々とした態度を

スピーチは、緊張していても、わざと自信のありそうな態度をとりましょう。
形から入ることも大事です。
堂々とした態度が、自分自身を落ち着けてくれるからです。

スピーチには、一連の動きがあります。
堂々とできるようにしましょう。
少し大股で、ゆっくり歩く。
マイクの前で、おじぎをする。
頭を上げたら、会場を見渡してから、話し出す。
この動きは、自分の部屋でも、練習できます。
くり返し練習して、身につけましょう。

☆ジェスチャーがあると、印象が変わる

子供「すみません、寝坊して遅刻しました」

①言葉だけで言う。
②手で、ポリポリ頭をかきながら言う。

子供がポリポリ頭をかきながら話している

②のほうが、申し訳ないという感じがします。
許してもらえる確率が上がるのです。

子供に限らず、ジェスチャーを使うと 同じことを言っても、印象が違ってきます。

☆会議中、手はどこに置く?

机を囲んで行う会議では、つねに手を机の上に出しておきましょう。

手首から先、また、ひじと手首の中間あたりを机の上にのせます。
手を机の上に出していると、積極的な印象で、やる気を感じます。
それに、堂々としているように見えます。

会議で、若い男性が堂々と話している
会議中、若い男性の手が机で隠れている

矢印の人は、手が隠れて、相手からは「こけし」のように見えます。
消極的で、自信がなさそうな印象です。

一般的な面接での手の置き方

一般的な面接では、手は ひざの上に置くか、手を前で組みます。

机がある面接も、ないときと同じ姿勢です。
ジェスチャーのときは、手を 机の上で 机に触れないように動かします。

机の上に手を置くのは「だらしがない」という意見と「やる気を感じる」という意見と、いろいろです。
面接では、若いうちは、ひざの上が無難です。


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