話し方Web講座 ⑧話し方

話し方 1

☆いつも、言葉が7%ではない

相手が「おいしい」と無表情で言ったとき、あなたは①と②のどちらですか。

①言葉通りに受け取る
②言葉通りに受け取らない

メラビアンの法則

調べた結果は、判断で重要視するのが、言葉が7%、声が38%、表情が55%。
①の人が7%、②の人が93%です。
メラビアンの法則を簡単に言うと、こうなります。

つまり、「言葉が7%」は、言葉と、声や表情が一致しないときの話です。
いつも言葉の重要度が7%しかないのではありません。
いつも声38%、表情55%ではありません。

話す内容よりも、見た目や声のほうが大事ということではなく、両方が必要なのです。

☆「言葉にする」は、考えること

話すためには、したことや、感じたこと、考えたことをはっきりさせて、言葉にしなければなりません。
言葉にするということは、考えることです。
だから、ラクではない。
しかし、これで、言葉が出るようになり、話し方がうまくなるのです。

男性が話をしている

☆言葉の順番を変えると、話しことばに

書きことばを話しことばにする一つの方法です。

言葉の順番を変えると、話しことばに近づきます。
乱用はいけませんが、たまに使うと効果的です。

(例)
「この前、スカイツリーに登って、450mからのすごい景色を見てきました」
       ↓
「この前、登ってきましたスカイツリーに。450mからの景色、すごいですね」

☆「んです」のほうが、訴える力が強い

「ます」の例
「城崎温泉に行ってきました。
 こちらには、7つの外湯があります。
 温泉のはしごができます」
「んです」の例
「城崎温泉に行ってきたんです。
 こちらには、7つの外湯があります。
 温泉のはしごができるんですね」

「んです」は、話しことばです。
「ます」より「んです」のほうが、聞き手を話に引き込む力が強いです。
そして、「ね」をつけると、もっと強くなります。

「んです」をうまく使いましょう。
ただし、連続して使うとくどくなることがあるので、注意してください。

☆話をするときは、言葉だけではいけない

話をするときに、言葉ばかり考えている人がいます。
コミュニケーションは、言葉だけではいけません。

食事をして「おいしかったです」と紙に書けば
     ↓
言葉通りの意味になります。

しかし
直接、相手に言うとき

「おいしかったです」を無表情で言うと
    ↓
相手は、逆の意味にとることがあります。
言葉だけではなく、表情や視線、動作、声などをうまく出さないといけません。

☆話の材料は、どこにあるか?

話の材料は、次の3つの中にあります。

①自分の体験の中
②書かれたものの中
③他人の話の中

しかし、材料はあることをしなければ、見つかりません。

話の材料は、考えることの中にある

それは、考えることです。
話の材料は、考えることの中にあるのです。

同じ体験をしても、材料が見つかる人と見つからない人がいます。
何も考えなければ、見つかりません。
考えることによって、見つかるのです。

☆早口でも「間」があると?

早口でも「間」があると、早口に聞こえません。
逆に、ゆっくり話しても「間」がないと、早口に聞こえます。

無理してゆっくり話すのはよくない

早口だからと、無理してゆっくり話すのはよくない。
自分のリズムを変えすぎると、うまくいきません。

早口でも、わかるようにするには

◦かつぜつがいい。
◦文を短くする。
◦大事な言葉を立てる。
◦「間」をとる。

☆歩きながら、話す練習をしよう

歩きながら、スピーチなど話す練習をすると、歩くリズムを感じて、話すテンポがよくなります。
そこで、歩くリズムを感じながら、話すこと。
この練習は、立ったままではできません。

6代目 桂文枝師匠の言葉
「ネタくり(話の練習のこと)するときは、歩きながら、やれよ。歩くテンポと話すテンポは、似ているからな」

歩いていると、気分がさわやかになります。
それに、いいアイデアが出てくることもあります。
歩くことで、脳が活性化しているのです。
頭の回転もよくなります。

歩きながら話す練習をしている男性

☆話し方で成功するには

話し方で、「自分をアピールする」 「自分を認めてもらう」 ために、何が必要でしょうか。

能力があるように思えない人や、印象の良くない人の話は、なかなか聞く気にはなれません。
話し方を通じて、成功するために重要なことは、「有能」 と 「好感」 です。

(1)「できる人」 と思われる
(2)「感じのいい人」 と思われる

話し方で、成功するための2大要素です。
どちらが欠けてもいけません。

「好感」 が、より重要

能力にそれほど差がないなら、好感度の勝負です。
見た感じ、聞いた感じが大切で、温かみや思いやりが感じられるかどうか。

また、能力があっても、好感を持たれなければ、人は離れていきます。

☆イキイキと話すと、あなた自身が ・・

人は、カメラを向けると、ふだんの姿ではなくなります。
スピーチや発言するときなども、同じように、あらたまったり、かたくなったりします。

いつもとは違う場面で、ふだん通りに自然に話す。
これが、基本になります。

次に、話し方のテクニックを使い、テンションもあげて、イキイキと話す。
イキイキと話すと、あなた自身がイキイキとします。

写真でも、あなたが自然にふるまい、輝いている写真がいちばん素敵なのです。

若い男性がイキイキ話している

☆メールばかりだと、このことを忘れる

「メールのやりとり」と「直接会って話す」は、同じではありません。

「大丈夫」と言っているが、声が震えている。
   ↓
 大丈夫ではないようだ。
 しかし、メールではわからない。

「怒ってないよ」と言っているが、顔が怒っている。
   ↓
 怒っているようだ。
 しかし、メールではわからない。

メールのやりとりでは、コミュニケーションは上達しません。
なぜなら、言葉よりも、言葉以外の情報(表情やしぐさ、声の調子)のほうが、重要なことが多いからです。
メールばかりだと、このことを忘れます。

メールだけでは、「声や表情で相手に伝える力」「相手の声や表情から読み取る力」「周りの状況を読む力」が衰えます。

☆自分より〇〇と思ったら

落語の世界でよく言われる話です。

落語を聴いて、自分より下手だと思ったら、その人の技量は自分と同じくらい。
自分と同じくらいと思ったら、自分よりも上手い。
自分より上だと思ったら、その人ははるかに上の人。

これは、落語に限らず、スピーチやプレゼン、会話などにも言えることです。

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